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ちょび之助の戯言におつきあいを。

寝台急行『銀河』はオイラに何を教えてくれたのだろう。

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憧れだった。小学生の時、時刻表遊びをしていて必ず乗っていた列車。まさかこの歳まで乗らなかったなんて…願えば夢は叶う…信じる事が大切だと教えてくれた旅になった。

ホームは既に撮り鉄が来ていた。
入線する頃には30人ぐらいの人がテールで構えていた…あぁ、バッテリー…orz。

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携帯で撮っているのはオイラぐらいだろう。そしてやっぱりボケてる。

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乗るのは4号車。

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昨日と同じ3番だ(やった!荷物が置ける)。
オイラが一番乗り。
方向幕を撮りに一度ホームへ。

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戻ると一人座席に来ていた。
「3番上です。宜しくお願いします。」
「4番上です。」
一眼レフを持っている。車窓の外では友人が見送りにきていた。
もう一人来る。「3番下です」
挨拶をして通路の椅子を引き出して座る。やっぱりこの位置が一番だ!

22:22発。発車を知らせるアナウンスが響く。東京へは6:42着。
いよいよこの旅最後の列車、寝台急行 銀河が走り出す。

4番下の人はまだ乗車していない。
3人で座談。
4番上の彼は阪急で嵐山へ行ってきたそうだ。
3番下の彼は販売をしているそうで、今日の切符も自分で取ったそうだ。しかも無線機が出ている…無線鉄の話は聞いていたが実際に会ったのは初めてだ(しかも鉄っぽくないのが余計にギャップを感じた)。

車内アナウンス。
「本日の切符は完売しております」
車内がどよめく
車掌さん、粋な演出をありがとうございます。

新大阪を出てもまだ4番下の人は乗って来ない。
「?取ったけど乗れなかったのかな?」
「それはありえますね。」
こんな会話が出来るB寝台はやっぱり良い。

京都(?大津だったかな?記憶が無い…orz)から4番下の人が乗ってきた。
彼は仕事で東京へ行くそうで、何度も使っているそうだ。

ここからは4人で鉄話をした。
オイラはこれまでの旅の事。
4番上の彼は阪急で嵐山へ行ってきた話。
3番下の彼からは裏的な話…実はこの日は結構の間切符が残っていたそうだ。巣鴨の窓口の人には「最後的」に言われただけに騙された気分だったw。
4番下の彼はこれまでの銀河の想い出を語ってくれた。
やっぱりB寝台は良い!

米原を出た辺りでトイレに行きたくなったので立つ…あれ?もしかして他の席の人は寝てるの?他の客車に行っても話している人が居ない。

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手書きの車両案内…なぜ盗んでいくんですか?これが博物館クラスの大事なものだとわかっているのですか?本当に遺憾でした。

戻ってきて盗まれているのとみんな寝ていると話すと、「ホントですか?」の声。
オイラも「乗ってるのほとんどが鉄だろうから俺はこういう風になる(座談)と思ってたんけど。」
「僕もですよ」
みんなそう答える。
交代で他の車両を偵察wへ。
どうやらみんな寝ているようで1車両に一組ぐらいだそうだ。

そう言えば「喫煙場所がある」とアナウンスがあったのを思い出す。
全面禁煙ではなかったのだ。
喫煙場所の6号車へ行って一服。
やはりあかつきのあの吸い方には敵わないが、でも美味しい一服。

戻ってきてしばらく4人で話す。やたら貨物が通るのでみんなで驚く。
そう言えば…とオイラの仕事上での話を教える。
これでみんなは納得してくれたようだ(職業がバレルwので内緒です)。

話に盛り上がっていると車掌さんが来た。一瞬「怒れるか?」と驚く…あれ中学生ぐらいの男の子がいっしょに…。

「?」4人とも不思議になる。
「なんだろうね。」
「騒いでたんですかね」
「いや~、それぐらいじゃ車掌室連れて行かないでしょう」
オイラが閃いた!
「乗っちゃったんじゃない?」
「あっ!」…。
しばらくしても男の子は戻ってこない。
3番下の彼が「車掌は自分の座席ってのを持ってるんですよ。多分そこが使われると思いますよ」と。
「まぁ、そうだよね。絶対乗っちゃったってのが居るもんねぇ」とオイラ。
30分ぐらいして男の子は戻ってきた。
「なんだったんだろう?」不思議はさらに増した…その答えは東京駅でオイラだけが明らかになるw。

1時を回るくらいに仮眠を取ろうという提案して寝る事に。浜松で運転停車するからそこで起きたいな…寝入る。

気が付くと5時。あぁ、駄目だった。下へ降りて椅子に座ってiPod touchで曲を聴く。
熱海着まだ外は暗い。
先生の「傷だらけの夜明け」を選択。やっぱりこの時間に聴くのが一番だ。

着実に東京へと向かう「銀河」。
空は白々と夜明けを始める。
小田原を過ぎた辺りでみんなが起き出す。
車窓からみた沿線は所々に撮り鉄が一眼レフを構えている。

横浜着。
ホームには沢山の撮り鉄が居た!アナウンスが響く。次の品川を出れば終点の東京だ。

川崎を越え、多摩川を渡る…綺麗な太陽が昇り、東京を朝焼けで染める。
「こんな旅がもう出来なくなるんだ」と呟く。
列車内の人がみんなこの太陽に吸い込まれていくようだった。

大崎が見えるとやはり撮り鉄が。何処にでもいるなぁw。

品川。やはり来ている。次はいよいよ終点。

ゆっくりとアナウンスが入る。
「ご乗車おつかれさまでした。つぎは終点の東京です」
みんな降りる仕度をする。新橋を越える頃にはすっかり降りられるようになっていた。
「忘れ物ない?」オイラは名残惜しさで最後に出た。

東京着。
急いでテールに走る。

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うわっ!ロープ出てるよ。最終日は大変だぞ、こりゃ。
あぁ、携帯のバッテリーもかよ…orz。充電器を差しっぱなしで写真を撮る。

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先頭に戻る。
既に牽引していたEF65は去っていた。
みんなは先頭で待っていた。

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銀河はゆっくりと東京駅を出る。
もう乗ることは出来ないんだな。

「お疲れ様でした」
オイラ「じゃあ、一服してから帰りますから」
3番下の彼「僕は八王子行くんで中央線に」
4番上の彼「帰って寝ますよ」
4番下の彼「仕事に行きます」
こうして別れた。

相手をしてくださった3人さん、ありがとうございました。
この旅一番の想い出になりました。

ホームの喫煙場所に行って一服。
オイラの旅は終わった!
まさにフィナーレに相応しい一服w。

そんなことをしているとサンライズが入線してきた。
さて帰るか…今度はコイツかなと思いながら。

後付:
あっ、肝心な事を書き忘れてましたよ、中学生の彼
「東京駅で」ですね、テールを撮った後に先頭に戻る時に中学生の彼が向こうから歩いてきたんですよ、他の車掌さんといっしょに…車掌さんの顔は男の子そっくりでしたw。

後付[2015.08]:
この旅が無ければ鉄は封印されたままで、寝台の醍醐味も味わえないまま終わっていただろう。これで嵌りに嵌ってあけぼの、はまなすはやぶさ・富士、北陸、サンライズ北斗星と乗り続けた…完全な葬式鉄ですw。只、きたぐにと日本海とトワイライトに乗らなかったのが心残りではあります…。

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